社協職員レポート
★社協職員レポート ~チャンスを活かす一手間~
はじまりは、男性職員が訪問先の高齢者からいただいた折り紙細工を事務所に持ち帰ったことでした。デイサービスで作ったという折り紙細工。小さなパーツが何十個も組み合わさった球体や金平糖型など、彩りよく手の込んだ素晴らしさに女性職員で盛り上がり、早速事務所の入口と廊下に飾りました。 その後は通りかかった方々が事務所の前で足を止め、「きれいだね。どうやってつくったの。」「作り方教えて欲しい。」「いくらで売ってもらえるの?」・・・・などの声が事務所に寄せられるようになりました。
反響の大きさに高齢者相談員がデイサービスに問い合わせると、利用者さんの中に折り紙の得意なAさんがいて、他の利用者さんに教えながらみんなでつくったものとのこと。「作り方を教えてほしいという方がいるんですが・・・」と切り出すととんとん拍子に話しが進み、福祉センターまで出向いて作り方を教えてくださることになりました。
急遽決まった折り紙教室。伝えるととすぐに5人の方が参加を希望。参加されたみなさんは和気藹々とした中でおしゃべりを楽しみながらも、夢中になって細かい作業に取り組まれました。話しを聞きつけて途中から参加された方もいました。一回では覚えきれない、もっと教えて欲しいと最終的に3日間の教室となり、終了時には社協の事務所によって完成した作品を誇らしげにみせてくださいました。
「これ、私がつくった作品!」「落ち着いた色合いもシックで素敵ね。」「紙を変えるだけで全然違う作品みたいでおもしろいね。」…達成感にあふれた笑顔でお互いの作品を批評しあい、感想を述べていました。
聞けば折り紙を教えてくださったAさんは、娘さんがお母さんの認知症予防のためにと作り方を教えてくれたのが始まりだそうです。それをデイサービスで披露したことがきっかけとなり、他の利用者さんにも教えるようになったとのこと。そして、今回早速、教えていただいた方々が、高齢者の居場所である『こいこいはさき』で折り方教室を開催することになりました。また、口づてに評判を聞いた方からも「折り方を教えて欲しい」という声がかかり、折り紙サークルをつくって定期的に集まろうかという話しも出ています。
先日、千代紙で折った夫婦鶴を片手に事務所に寄ってくださった方がいました。一般的な鶴とは違う高度な技術はさることながら、活き活きとしたその方の笑顔にも、だただた感嘆するばかりでした。小さな小さな動きですが裾野は確実に広がっているようです。
はじまりは小さな出来事でした。それが形となるきっかけをつくったのは、デイサービスに問い合わせた高齢者相談員の一本の電話でした。社会福祉協議会は市民の皆さまをはじめ関係機関等のご支援、ご協力、連携によって成り立っています。人と人との繋がりは社協の大切な財産です。市民の皆さまの声に耳を傾け小さな繋がりを大切にしていくことは、社協の財産を増やすことです。すぐに結果が現れなくても地道な積み重ねは決して無駄にはならないでしょう。 いままでそうしたチャンスをみすみす逃してきた自戒も含め、今更ながらそれを活かす『一手間』について考えさせられた一件でした。
折り紙講師として教えてくださったAさん、福祉センターまでの送迎をしてくださったデイサービスの職員さん、ご協力ありがとうございました。そして、折り紙教室に参加されたみなさん、ますますのご活躍を心より応援しています。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
<支所地域福祉推進センター S>
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