社協職員レポート

★社協職員レポート ~法人後見事業からみる地域福祉活動計画~

後見パンフ 神栖市社会福祉協議会では平成28年4月に「福祉後見サポートセンターかみす」を立ち上げ、法人として成年後見人等を受任する事業を開始し、これまでに11名の方の成年後見人等として後見活動を行っています。
 振返れば、この事業は「神栖市社協第4次地域福祉活動計画(平成27年度~令和元年度)」の中で、『神栖市に必要とされる神栖社協の専門性を活かした取り組み』として実施計画に位置づけたことが始まりでした。
 神栖市社協では平成13年から日常生活自立支援事業の基幹的社協としての活動を開始していたことや、平成20年からは自主事業として成年後見制度利用支援相談を窓口として開設し、相談機関として権利擁護支援を実施してきた経緯がありました。相談を通じて認知症高齢者の増加や障害者の地域移行により成年後見制度の利用ニーズの高まりは実感していましたが、制度の理解不足や後見人候補者の不足等により後見人を必要とする方が利用につながりにくい実態がありました。 
 そして、増加する後見制度の利用者に対して第三者後見人候補者が少なく、中でも取り組みの負担が大きいとされる身寄りが無く、資力の乏しい方の後見候補者が極端に少ない状況が浮き彫りになりました。このことから、(1)社協が身寄りが無く、資力の乏しい方の後見人を引き受けることで、(2)弁護士や司法書士、行政書士、社会福祉士といった第三者後見人がそれぞれの専門分野を活かした後見活動ができる環境へとつなげる。その結果として第三者後見人候補者の増加が見込めるのではないかとの思いから、神栖市社協の新しい取り組みとして第4次地域福祉活動計画に後見受任事業を位置づけました。
 計画初年度の平成27年8月には本格的に設置検討委員会を立ち上げ、行政や法律・医療の専門家の協力をいただきながら、神栖市に求められる神栖社協の後見活動の取り組みについて検証を重ね、平成28年4月に社協の自主事業として開始に至りました。
 「神栖市社協第5次地域福祉活動計画(令和2年度~令和6年度)」においても、重点事業として位置づけ、社会福祉士や精神保健福祉士の国家資格取得者を増やすことで職員の質的・量的確保とスキルアップを図り、今後ますます増え続ける権利擁護支援が必要なケースへの対応と相談対応能力の向上に努めています。

地域福祉活動計画写真 このように、今、そして将来を見据えて「社協には何が求められるのか。どのように歩んでいくべきか」を明確に宣言し、かつ具体的に計画化することで社協(職員)の道しるべとなるのが地域福祉活動計画であることを一つの事業からも感じることができます。そして今年は「神栖市社協第6次地域福祉活動計画」(令和7年度~令和11年度)の策定年となります。これまでの社協を振り返りながら、これからの社協像を創造し、これまでの計画のように「一歩先」を見据えた計画となるように職員全員で創り上げていきたいと思います。

<福祉活動推進センターM>

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