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3. ★社協職員レポート ～静岡市清水区災害ボランティアセンター運営支援に参加して～

　静岡市では9月23日に発生した台風15号による豪雨の影響で浸水など甚大な被害を受け、静岡市社会福祉協議会が中心となって9月26日に「災害ボランティアセンター」が市内3カ所に設置されました。私は茨城県社協からの依頼により11月11日から15日までの5日間、静岡市清水区災害ボランティアセンターの運営に携わらせていただきました。清水区災害ボランティアセンターでは地元社協職員や関東の各社協より派遣された社協職員が「総務班」「受付班」「ニーズ班」「現地調査班」「マッチング班」「資機材班」「駐車場班」にそれぞれに分かれ、私は現地調査班の班長に任命されました。

　現地調査班の役割は住民からニーズ班に寄せられたニーズ（災害ごみの搬出や浸水したため床下、壁の中の確認、必要があれば一時的な張り替えを欲しいといった内容が多かったです）に対し2人1組になった班員が実際に家へ向かい状況を確認し、ボランティアさんが安全に作業できる環境であるか調査して作業可能な環境であればニーズ班へ報告することです。また、床板をはがす・一時的に張り替えるなど技術的なことが必要であれば専門のNGO団体へお願いします。このNGO団体は被災地にいち早く駆け付けており、静岡市には10月に入る前から支援を開始していました。
　班長である私は寄せられたニーズから住所を調べ、なるべく早くかつ班員に無理が無いように訪問する順番の組み立て、連絡調整をすることが主な役割でした。ボランティア活動終了後、全体ミーティングが終わった後でも連絡調整をしたり、現地調査へ行った家に怪我をしていて自由に動けなくなってしまった高齢の方がいたなどのケースでは班員やセンター長とミーティングをして地域包括支援センターと連携していくことを決めたりしました。

NGOとは「Non governmental Organization」の略称で、非政府組織と呼ばれています。政府や国際機関とは異なる民間の立場から、貧困や環境問題の解決に向け、利益を目的とせずに社会的活動をする非営利団体です。

　清水区では大雨の影響により巴川が氾濫し、その水は土地がより低い陸側へと流れ込みました。約1ｍ浸水した地域を車で走りましたが、外から見ただけでは被害状況はほとんどわかりませんでした。しかし現地調査から帰って来た職員の話や写真を見ると浸水してしまった畳や断熱材を取り除いたままの部屋がたくさんあることが分かりました。静岡市の現状はニュースであまり取り上げられていませんでしたが、まだ家屋の修復などの技術的支援が必要な状態でした。
　被災直後、多い日は清水区だけで一般ボランティアは300人前後集まっていましたが、11月中旬頃は多くて50人ほどで一般ボランティア向けのニーズ数も減少してはいます。しかし実際にあがってきたニーズ数が清水区での被害状況調査から想定していたニーズ数よりもかなり少なく、声を上げられない方が大勢隠れているのではないかと話もありました。
現在の清水区災害ボランティアセンター最新の情報はこちらから→清水区災害ボランティアセンター

　現地調査班はNGO団体の方と話す機会が多くありました。NGO団体は限られた人数で活動しており、私が派遣されたときにはホワイトボードが真っ黒になるくらいすでにたくさんの予定が溜まっている状況でした。それでも技術的なニーズはお願いしなくてはならなく、申し訳ない気持ちがいっぱいで相談をしにいきましたが、「うん、いいよ、行ってくるよ」と二つ返事で返答していただき頼もしい限りでした。その上、明るい方が多く周りにもパワーを与えてくれるような団体であったと思います。

　あっという間に5日間が過ぎてしまい私の役割は終わってしまいましたが、これから静岡市の地域福祉を静岡市社協が背負っていきやすいよう少しでも環境を整えられたなら幸いです。
　いつ発生するかわからない災害が神栖市で起きたとき、今回の経験は神栖市災害ボランティアセンターの運営に貢献できるものだと思います。

【神栖本所 地域福祉総合相談センター H】

• 2022年11月28日
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