小林さんが後見人を初めて受任したのは8年前。当時は「対象者へ関わる福祉関係者や金融機関の方々でさえ、制度の理解が曖昧で、後見活動がやりにくかった」と振り返る。

試行錯誤のなかで、後見人として分かってきたこと。それは「後見人は万能ではない。だからこそ関わる人々の役割を知り、その役割を最大限に発揮できるよう手助けをすること。それが後見人としてできることであり、本人の利益と権利を守ることにつながることを感じた」と独りよがりの支援にならないように、周囲を良い意味で巻き込みながら、対象者を中心としたチームで支えていく大切さを実践と経験を踏まえて話をしてくださいました。

高齢者や障害者が本人らしい生活を送るために、支援者としてどう動くべきか、知っておかなければならないことは何か、は支援者として常に追求しなければなりません。時々刻々と移り変わる制度や社会環境を知っておくためにも、仲間を増やし、情報を共有できる支援者としてのネットワークを日常業務、日常生活から築いておくことが自分のスキルを高め、強いては相手を守ることにもつながることを知る機会となりました。